(基本編)育苗の流れ

育苗の準備が始まり、いよいよ育苗のシーズンが近づいて来ました。ということで、今回はいちごの育苗の流れについてお話しいたします。

3月〜4月ごろ
用意した育苗用の親株を7寸ポットやプランターに植えます。植える時は土がしっかりと根に被さるように植えて下さい。
あまり根がむき出しになっていると、根が乾いてしまい根の張りが悪くなってしまいます。いちごの根は乾かないように植えましょう。
6月のランナーを取る時期までに、しっかりと親株を育てましょう。

5月中旬〜6月ごろ
暖かくなって来るとランナーが出てきます。この頃に棚の上に乗せて下さい。

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ランナーとは
春から夏にかけて、いちごの収穫がそろそろ終わるという頃から、ランナーと呼ばれる茎がたくさん出てきます。1本のランナーにはいくつもの子株が着きます。子株は親株と全く同じ遺伝子を持ったクローンなので、子株を育てることで親株と同じ品種のいちご苗をたくさん得ることが出来るのです。ランナーは1つの親株から何本も出てきます。
また、子株は親株に近い順から太郎苗、次郎苗、三郎苗と呼んでいきます。

いちごランナー2

6月〜8月  [ランナー採取]
ランナーが次々に出てきますので、良さそうなランナーを選んで割型ポットで挟んでいきます。割型ポットの培地には水苔を使用します。

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親株の栄養を貰って子株は育って行くので、割型ポットに挟んだ子株と、親株とを結ぶランナーは切らずに育てて下さい。

1本の親株から取る子株の数は、早く取り終えたい人は20本ほどで、ゆっくりと多く取りたい人は40本ほど取ります。必要数だけ確保できたら、その先は切ったり、不要なランナーは除去して、子株のほうに親株からしっかりと栄養が行くようにしてください。

9月 上〜中旬ごろ [ランナー切り離し]
花芽が形成されたらランナーを切り離して、株の大きさを仕分けして揃えて定植します。
※早出し(11月頃からの出荷)をする方は8月頃までにランナーを切り離し夜冷庫に入れます。夜冷庫についてはまた別記事で解説いたします。
土を入れたポットで苗を受けていく場合は、採りたい苗の数が確保できたら切り離して個別に育てていくので、切り離しの時期は異なります

※ランナーの切り方
親株側を少し長めに切ります。この部分が定植をする時の目印になります。

いちごランナー切り方

培地に水苔を使った育苗では、生育ムラが起きにくいので太郎苗も利用可能ですが、水苔の代わりに土でランナーを受けていくと太郎苗が育ちすぎて老化するので、土で育てる方式では、太郎苗を定植に使わない方が多いです。

 

弊社では育苗に水苔をお勧めしています。その理由について、詳しくは別記事『育苗の培地 -土と水苔の違い-』をごらんください。

 

《今回の記事に関連した商品の紹介》

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